吹コンC編成に全国大会はないから行けるなら甲子園でもいいと思っていたが、世の中そういう意見ばかりでもなかった
甲子園のために、人を揃え、楽器を揃え、練習してきた曲を捨て、吹コンを諦める必要がどこにあるのか?
この記事が高校吹奏楽部の活動理念に関して様々な意見が噴出し爆発的な広がりを見せている。
北海道滝川西高校出身の私にも同様の経験がある。
北北海道大会決勝で勝てば甲子園出場が決まる、NHKの生中継カメラが回る中、スーザフォンを揺らしに揺らして全身全霊で応援していた高校3年の夏があった。
これは、その経験を踏まえて「全国に行けるなら吹コン(全日本吹奏楽コンクール)かどうかは問わない」という所感によるブクマである。
熊本・秀岳館の吹奏楽部「野球部と日本一に」 コンテスト断念し甲子園へ (西日本新聞) - Yahoo!ニュース
- [音楽]
記事にはちゃんと「南九州小編成吹奏楽コンテスト」と書いてある。吹奏楽に詳しくない方にはわかりにくかもしれないが大編成(A編成)以外のコンテストには全国大会がないのだ。ただ高文連で全国目指せるけど…
2016/08/17 16:49
既にこちらの方が指摘済みではあったのだが、これだけでは吹コンに詳しくない方には伝わらないんだよな…
熊本・秀岳館の吹奏楽部「野球部と日本一に」 コンテスト断念し甲子園へ (西日本新聞) - Yahoo!ニュース普門館出られないなら甲子園マウンドにでた方がよいと思う元吹奏楽部員の私。
2016/08/17 16:36
以下、吹コンにおけるレギュレーションに関する補足ツイート。
吹奏楽コンクールのA部門、B部門、C部門って何が違うんですか?教えて下さい https://t.co/KXlARWxXe1 #知恵袋_ #吹奏楽 要はレギュレーションの問題なので、小編成(B・C)で大編成(A)のコンクールに出場は可能。人数オーバーはどの部門でも失格。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
ただこれ現実的にB・C編成でA編成に出る学校がないのは人数の問題よりも顧問の先生の指導力や、課題曲と自由曲の2曲を練習する時間の問題が大きく、新入生がどれだけ入部したかの時点で出る大会を見限ってしまう学校が多いのが現状です。人数不足だとまともに賞をとった前例も少ないと思われます。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
人数が少ないということは部費も少ないということで、必要な楽器を揃えられない、また過疎地域では大会に向けて練習できる大ホールがないといった問題もあるでしょう。A編成で全国レベルに育て上げるには、それなりの組織的な規模が求められるのは仕方がないのかもしれません。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
ただどの部活動でもそうですが全国大会レベルに指導できるかどうかは顧問の先生の手腕に依存した問題であることが多く、ある年度では勝てて、ある年度では勝てなかったということがしばしば起こります。やはり響け!ユーフォニアム冒頭のように全国目指すのか趣味で終わらせるのかでも変わってきます。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
以下、高文連に関する補足ツイート。
補足。吹コンに比べて高文連は文化祭ノリなんですよ。自分も北海道大会の出場経験ありますが開会式で当番校がクイズ大会などのセレモニーを企画してたりして。その中でイベントは楽しむけど演奏は吹コンと同じ気概で全国目指せるか?ってなるとねぇ… https://t.co/H1VRxS6zFS
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
この記事は当初美談かどうかが争点だったが、次第に夏場に外で演奏することによる楽器破損のリスク*1や、野球部より吹奏楽部が格下に思われてる実態、吹コンのために積み重ねてきた日々や親御さんの出費を無駄にするのか、といった意見が吹奏楽関係者から噴出する事態となっており、私も胸中複雑ながらTLに目を凝らしている。
そういう事情なので美談にするべきではないが、小編成コンテストに出る予定だったという時点でいろいろと察してあげるべき事例かと思います。地区大会から地方局の取材が入る場合もありますが、甲子園は確実に映像として後世に残りますし。 https://t.co/H1VRxS6zFS
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) 2016年8月17日
というわけで私のブクマとは趣旨の違う意見も多数あり、件の吹奏楽部が吹コンにどれだけ情念をかけてきたかによっては、私の意見も批判されてやむなしと思う次第である。
なお、流石に20年ほど前の記憶ではあるが、当時はこれで勝ったらもう一度修学旅行に行けるくらいのノリで、初戦敗退すれば吹コンもスケジュール的に問題ないことを確認していたように思う。
つまり、二回戦、三回戦と勝ち進んだ場合のシナリオは、当時は考えてもみなかったということになる。
その年の吹コンは全道大会で札幌コンサートホールKitaraで演奏した。
この時審査員から「チューバは上手い」旨のコメントを頂戴し、有頂天になって音楽の道を目指したことを考えると、あの時甲子園に行って応援して勝ち進んでいたら、今の自分はなかったかもしれない。