『one more footprints 萌尽狼オリジナル曲ベスト2』完成しました
萌尽狼個人サークル活動20周年記念・2枚目のベストアルバム
前回選外だった控え目な曲から25曲をピックアップ。Mac音ナナ2曲を初CD化。
予定では明日4月1日から頒布開始予定でしたが、ジャケットイラストを描き始めるのが遅れ(後述)、本日ようやく完成し、同人ショップに納品発送しました。
の3店に委託しておりますが、土日をはさみますので、店頭に並ぶのは4月4~5日頃、通販サイトに登録されるのはそれ以降になる見込みです。
同人ショップでの頒布価格は700円+税となります。
【4/3追記】ゲーム探偵団で委託販売(店頭・通販)開始しました!!
ジャケットイラストについて
私たちが普段「人物紹介」という意味で何気なく使っている「profile(プロフィール)」という英単語の本来の意味は「横顔」です。
また「footprint(フットプリント)」は、本来「足跡(あしあと)」という意味の英単語ですが、実際には「占有面積」という意味で専門用語として使われることが多い単語です。
同形異義語の「足跡(そくせき)」を英訳するなら「achievement(アチーブメント)」とすべきところですが、「そくせき」と「あしあと」を掛けて「footprints」というタイトルにしたのです。
というわけで前作『footprints 萌尽狼オリジナル曲ベスト』のジャケットイラストのキーワードは「足跡(あしあと)」と「横顔」ということになり、少女がふと立ち止まり妄想をしていて、頭の中を示すフキダシで作品内容をカバーする(グラディウスとジンキの仮想サントラ)というコンセプトになりました。
【ビックバイパー】「『footprints 萌尽狼オリジナル曲ベスト』ジャケット」イラスト/萌尽狼 [pixiv]
本作『one more footprints 萌尽狼オリジナル曲ベスト2』もこのコンセプトを踏襲することになったわけですが、考えがまとまるまで紆余曲折ありました。
なぜなら「one more(もう一歩)」にとらわれすぎて構図がうまくまとまらなかったのです。折しも季節は冬ということもあり、雪道に付けられた無数の足跡(あしあと)を見て日々生活しているわけです。
「もう一歩足跡(あしあと)を付ける」というのをどう表現したらいいのか。当初は地面に足跡(あしあと)を付けて、その場で足を上げているという構図にしようとしていました。
ただこれは、よくよく考えれば雪国ならではの発想です。普段の生活でわざわざ足跡(あしあと)を付けようなんてアクションを起こすはずがありません。
足跡(あしあと)は前には付かないのです。
これに気づくまでに随分と時間がかかりました。この時悩んだ結果として、少女が一歩前に踏み出そうとしているという構図にすることで、前作の立ち止まっている構図と対にすることになりました。
また2枚目なので少女を2人にすることになり、遠藤早矢の歌を収録していることから遠藤早矢(青髪)を描くことになりました。
- 作者: 橋本 三郎
- 出版社/メーカー: グラフィック社
- 発売日: 2012/01/01
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少女の歩行に関しては前作同様、この本の中割りを参考にしました。
- 作者: 上月さつき
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少女の制服に関しても前作同様、この本を参考にしました。粳麻唯(紫髪)はジャンスカ、遠藤早矢(青髪)はセーラーブレザーです。制服のデザインは違うけど色は同じってところで統一感を出しています。
『空中戦車道』の津軽女子の制服もそうだけど、俺ってセーラーブレザー好きよね。
粳麻唯と遠藤早矢はさとみひでふみ氏にリファインしていただいたバージョンをもとに作画しているので、自分の手グセで描いた前作とは髪型の雰囲気がちょっと違っています。
次にサブのツインビーとMac音プチに関して。
前作のモリビト2号・津崎青葉・ビックバイパー同様、当初は歩いている少女たちの話題として、前作同様にフキダシの中にツインビーとMac音プチを描くつもりでいましたが、ツインビーには人が乗せられるし、せっかくだから飛んでいるところがいいということで、メインの少女たちと同様に側面から描くことになりました。
ツインビーのパイロットは、We love Twinbee's Page(Beeメイツ札幌大通公園支部)によるツインビーPARADISE(ツイパラ)の仮想続編プロジェクト『ツインビー2000』の主人公シャープです。
ツインビー2000ではツイパラとは兄妹関係が逆転していて、ウィンビーのパイロット(メイプル)がお姉ちゃん。
ツイパラのツインビーパイロット(ライト)の小麦色の肌でツンツン逆立った髪型に比べて、シャープは色白でちょっと頼りない感じのキャラデザになっています。
まさかプロジェクトが終了して15年ほど経ってツインビー2000のキャラクターを描くことになるとは、誰も思ってもみなかったことなのではないでしょうか?
Mac音プチはあかつきごもく先生のキャラクターなのですが、それを夫の吉崎観音先生がオフィシャルコミックを描いていたツインビーに乗せてしまうというネタです。
しかも飛行中のツインビーのキャノピーが開いてパイロットがあわてて手を伸ばしているという構図はOVA『ウィンビーの1/8パニック』のオマージュでもあります。
ツインビーは1人乗りなのになぜか2人乗っているというのも、ツイパラファンにはおなじみのネタですよね?
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いちおうシートの上に立ち上がっているように『ツインビー どんぶり島大全』を確認して描きました。
プラムでプラキット化が進んでいるツインビーも、この設定資料が元になっているようですね。
ところが、いざ作業を始めたら線画修正まではなんとか終わったものの、そこから先のレイヤー分け、色塗り、影付けが全く進まなくなってしまいました。
スケジュールが押してて手を動かさなきゃいけないのに、デジタルなんだからちゃんとしたものを作らないといけないんじゃないかというプレッシャーで思考停止してしまったんです。
昨秋の『旧校舎爆撃隊』のジャケットも1影も付けられなくて、あれはまだ時間不足という言い訳ができたけど、時間があるのにクオリティが上げられないというのはもう苦痛でしかないわけです。
というかカラーピッカーから色を選べないし、前に描いた絵から色をスポイトしてもその色が正しいのか判断できなくて不安でしょうがないんですね。仮の色だからいいっていう割り切りができないからレイヤー分けも進まない。
たぶん「嫌ならやらなきゃいい」って言われたら心のつっかえが取れて何の問題もなく以前のようにデジタルで色塗りできたのかもしれないけど、一昨日のあの苦しさはPhotoshopを別のグラフィックソフトに変えたくらいじゃもうどうしようもなくて。
何かあればって物に頼るのはいけないと思うんだけど、それはもう液タブじゃないんですよね。
ペンタブ2回買って手放してるっていうかピクノ2の時点でダメだったから俺って絶望的にペンデバイス向いてないんだわ。
それで色鉛筆だったらなんとかなるかもしれないって気分転換に外に出て、とにかくたくさん入ってるのを見つけようと手当たり次第に店を回って、イオンで60色のクーピーペンシルを買ってきたんですね。
(今日ツタヤに行ったら36色の色鉛筆があったので、一昨日ツタヤに行っていればそれを買っていたのかも)
イオンに行く前にフリクション色鉛筆を衝動買いしてしまったりもした。
今日うっかり買ってしまったもの pic.twitter.com/cz30r1yigM
— 萌尽狼(ASIA LUNAR) (@asialunar) 2017年3月29日
フリクション色鉛筆、-10℃で復活するらしいから真冬の北海道にはきびしいかもな? pic.twitter.com/1AB0h2a9cD
— 萌尽狼(ASIA LUNAR) (@asialunar) 2017年3月29日
アナログで色塗りをして、線画の色を変えたりしたので、今までとは絵の雰囲気がだいぶ違うんですが、なんか少女マンガっぽくてわりと狙い通りな感じがするのでこれはこれでアリかと。
クーピーペンシルだと出せない色って当然あるわけですが、思わぬ色の組み合わせを見つけたり、クーピー消しゴムである程度やり直しがきくのもいいですね。
デジタルを捨てたらなんだか少し気が楽になった。
今の自分に合ったものの作り方を模索中なので、たいへん辛かったけどいい転機になったのかもしれません。
【ツインビー】「『one more footprints』ジャケット」イラスト/萌尽狼 [pixiv]
CDの内容については既報の通りですのでこちらの記事をご覧ください。
また、こちらも既報の通り、前作の無料配布キャンペーンが本日3月31日で終了し、明日4月1日からサークル頒布価格500円、同人ショップ委託価格700円に価格改定します。
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