旧萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ ※更新終了

バンダイグループのゲームボーイソフト

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『換装少女』の仮想サントラはバンプレストを意識して企画したものの、当時のバンダイには他にも新正工業(シンセイ)、ユタカ、エンジェル、ビーアイといったゲームボーイソフトを出していたグループ企業があったことを思い出しました。
タイトル数が多いので、ユタカ、エンジェル、ビーアイにしぼってYouTubeで曲を聴いてみました。その感想と、その他気づいたことをまとめます。(データはWikipedia調べ)

新正工業(シンセイ)(1本)

1983年3月、ポピーをバンダイが吸収合併しバンダイポピー事業部(現:ボーイズトイ事業部)に。
1987年1月、バンダイと新正工業が業務提携し、1990年1月、旧ユタカと新正工業が合併し新ユタカに。
そのため、ガチャポン戦士シリーズはユタカ開発であったが、ファミコンの2はシンセイ発売、3~5はユタカ発売となっている。
詳しくはWikipedia参照。ユタカの下請けについても詳しい。
ポピー (玩具メーカー) - Wikipedia
SDガンダムワールド ガチャポン戦士 - Wikipedia

マスターカラテカ(1989年12月28日)

https://www.youtube.com/watch?v=nZeARYoEAOwwww.youtube.com
ブローダーバンドの『カラテカ』をトーセがゲームボーイに移植したもの。

ユタカ(9タイトル)

ゲームボーイだけ見るとキャラクターに統一感がないが、SDガンダムキン肉マン仮面ライダーなどのゲームを出していた。
ゲームによって当たりハズレが大きく、複数の下請けメーカーがあったことがうかがえる。

魁!!男塾 冥凰島決戦(1990年8月4日)

https://www.youtube.com/watch?v=ucZPbWiKKQwwww.youtube.com
ユタカとしては初のゲームボーイソフト(といっても次弾のパトレイバーと3週間しか違わないが)。
非常に安定している。ふつうにデキが良い。

PATLABOR 狙われた街1990(1990年8月25日)

https://www.youtube.com/watch?v=BrX3_MYHvVYwww.youtube.com
画面がBABELで埋め尽くされ操作不能になる裏技で有名なゲーム。
うむ、独特のしょっぱさがある。川井憲次の曲が使えないもどかしさは伝わってくる。高音多くて耳が痛い。

からくり剣豪伝ムサシロード(1991年4月27日)

www.youtube.com
歩行音とか剣のSEがノイズだからリズムがあやふやなところがある。

きんぎょ注意報! わびこのわくわくスタンブラリー (1991年12月14日)

www.youtube.com
アクションではないが女児向けのカワイイ系。これもふつうにデキが良い。
ゲーム内容はミニゲーム集だがわりとキツそう。

キン肉マン ザ☆ドリームマッチ(1992年9月12日)

https://www.youtube.com/watch?v=mI4qXqYXDCowww.youtube.com
曲はいいよね。かっこいい。
左ベース右バッキングとチャンネルがハッキリ分かれてるのでちょっと疲れるけど。
波形メモリ音色、ポルタメントなど打ち込み技術的にも光る部分も。

スーパービックリマン 伝説の石板(1992年12月11日)

https://www.youtube.com/watch?v=wlczPoJo49gwww.youtube.com
ちょっと曲が不安定。唐突に三連符が出て来る曲が多い。
この動画の作成環境のせいなのか、それとも元からなのか、全体的にはねるリズムが変。
それを抜きにしても全体的にイマイチ。

宇宙の騎士テッカマンブレード (1992年12月18日)

https://www.youtube.com/watch?v=JHmJSHfzRRgwww.youtube.com
ユタカのGBゲームではかなり有名な方かと。
曲調からしキン肉マンと同じ人かな? キン肉マンよりメタル色強し。
やはり荒削りながら打ち込み技術的には光るものがある。

仮面ライダーSD 走れ!マイティライダーズ(1993年8月20日)

https://www.youtube.com/watch?v=aTWoNgXASv8www.youtube.com
丁寧に作られてますよね。開発者がライダー世代だということも関係しているかと。
音色はシンプルながらツボを押さえた曲だと思う。全体的に安定した曲調。

TVチャンピオン(1994年10月28日)

https://www.youtube.com/watch?v=aMbtw6MKPiAwww.youtube.com
ユタカ最後のGBソフトにしてキャラモノじゃない謎ゲーム。
軍艦マーチのパロディとか、他ではなかなか聞けないものが。
ずっと50%矩形波メロディーなので仮面ライダーと同じ人かな? 楽しげな曲は多い。

ビーアイ(5タイトル)

5タイトル中3タイトルをKIDの塩田信之さんが手がけており、全体的にクオリティが高い。
1997年3月、エンジェルとともに科学技研(現:メガハウス)に吸収され解散。

きんぎょ注意報!2 ぎょぴちゃんをさがせ!(1992年11月27日)

https://www.youtube.com/watch?v=1CooCSev1Mgwww.youtube.com
塩田信之さんが手がけた。
これは参考にできそうかも?メロディーラインが大変よい。
ゲームボーイファミコンみたいに三角波を高音域で使ってるゲームって珍しいかも?

サンダーバード(1993年2月12日)

https://www.youtube.com/watch?v=nzE5fyfePVwwww.youtube.com
塩田信之さんが手がけたのでクオリティが高い。
バリー・グレイのオリジナルの雰囲気をしっかり受け継いでいる。

ピングー 世界で1番元気なペンギン(1993年12月10日)

https://www.youtube.com/watch?v=F28dl5l_gFQwww.youtube.com
やべーなコレ!! 洋ゲーローカライズかな?
ここまでのゲームとは比較にならないほどレベル高い(特に波形メモリ)。
ディレイでデューティ比変えるのは参考にしたい。

3丁目のタマ TAMA and FRIENDS 3丁目おばけパニック(1994年8月5日)

https://www.youtube.com/watch?v=Arx95b0Q68swww.youtube.com
雰囲気的に仮面ライダーTVチャンピオンと同じ人かな?
ポルカのような速いテンポの曲が多くコミカルな感じ。

原人コッツ(1995年3月24日)

https://www.youtube.com/watch?v=7WBB9yi4KaQwww.youtube.com
塩田信之さんが手がけた。
三角波を短く鳴らしてラテンパーカッションとして使っている。
パッと聴いた感じDPCMっぽくもある。 高速アルペジオも使ってるし地味にすごい。

エンジェル(5タイトル)

ウルトラマン倶楽部やセーラームーンの印象が強い。
1997年3月、ビーアイとともに科学技研(現:メガハウス)に吸収され解散。

ドルアーガの塔(1990年12月31日)

https://www.youtube.com/watch?v=7-8EVz7zMgEwww.youtube.com
ゲームボーイ版のドルアーガの塔があったことも初めて知ったが、発売元がエンジェルだったことも初めて知った。

美少女戦士セーラームーン(1992年12月18日)

https://www.youtube.com/watch?v=OXR1v0aQkZowww.youtube.com
わりと評価に困るやつかもしれない。
メロディーがやたらと左右でディレイしててアクの強い感じ。
ドラムもうるさい。

美少女戦士セーラームーンR(1994年4月22日)

https://www.youtube.com/watch?v=UqNvM86Soikwww.youtube.com
明らかに前作の反省でクオリティアップしたような。
ピーター・ポール&マリーのフォークソング「パフ」のアレンジというバンダイゲームの王道を行くスタイル。

ウルトラマン超闘士激伝(1994年8月26日)

https://www.youtube.com/watch?v=lzfdiXDXirEwww.youtube.com
あーなんか非常にバンダイゲーム音楽って感じがする。
音作りは丁寧で密度の高い音が鳴ってる。デチューンが気持ちいい。

ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年3月3日)

https://www.youtube.com/watch?v=rUFo_DIjxhwwww.youtube.com
塩田信之さんが手がけた。
メタルだなあ。こちらはガメラとか大谷幸は意識してない感じ。

バンダイ(39タイトル)

1995年頃までの傾向としてはSDガンダム、少年ジャンプ、クレヨンしんちゃんなどを数多くリリース。
1997年にたまごっちのゲームを出すがタイトル数は減少し、1999年以降はワンダースワンにシフトしたため名探偵コナンバンプレストに移行。

バンプレスト(36タイトル)

1995年頃までは、コンパチヒーロースーパーロボット大戦、ONI、らんま1/2などが中心。
1997年以降はバンダイの流れを受け継ぎ、ゲームボーイカラー末期までゲームをリリースしていた。


ゲームボーイソフト全1,246タイトル中、バンダイグループは総計95タイトル(7.6%)。
こうして俯瞰すると、『換装少女』のようなバンダイオリジナルのキャラクターの場合、バンダイ本社がゲーム化するような気がしますね。バンプレストやユタカという可能性も捨てきれませんが。


今回はあくまで雰囲気をつかむための調査なので深追いはしません。