旧萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ ※更新終了

脱1本WAV DJ!Microsoftストアアプリの簡易DJ・VJソフト

親友からDJを誘われました。
彼は私がこれまで1本WAV DJで貫き通してきたことを知っていますが、DJに誘われたということは1本WAV DJで突っ立ってるだけでは遊びとしてつまらないわけです。

私が1本WAV DJになってしまったのは、完璧を求めすぎていたからです。
練りに練ったセットリストを思い通りのフェードタイムで持ち時間いっぱいきっちり鳴らしたいと思ったら、慣れないDJ機材で現場でミックスするということに壁ができてしまいました。
また私がDJブースに立つのは、いつも自分がオーガナイズしたイベントということもあり、イベントを運営しながらDJのことも考えなければならず、プレイを楽しむ余裕がなかったのです。
なので出番はだいたい前座かトリだったわけですね。

彼は完璧なプレイよりもフロアの盛り上がりを重視する人なので、私もそれに応えるべきだと思いました。
1本WAV DJはフロアウケが悪くても途中で曲の変更は一切できませんからね。

もちろん1本WAV DJで、VJやフリップなどの小道具を作りこんで、あっと驚かせるスタイルもそれはそれで楽しいですが、短い人生、可処分時間の奪い合いの中で、この先毎回満足なミックスを作れる時間が確保できるかどうかはわかりませんし、臨機応変にプレイできるスタイルに少しずつ移行したほうが得だろうなと思い、脱1本WAV DJを考えるようになりました。

そこで買ってから約1年間塩漬けになっていたKEIAN KBM14HD(ドン・キホーテMUGAストイックPCのメモリ4GBバージョン)を1週間かけて最適化し、PCDJ用に使うことにしました。
低スペックPCではSDカードにVHDを作成してタスクマネージャーでPC起動時にマウントするのが常套手段なのですがどうも馴染めず、アクセススピードの向上も期待できなかったのですが、電机本舗のF2Dx1とWindows10軽量化設定を使ってかつてのHitachi Microdrive FilterのようにSDカードをHDDとして認識させることで、使用感はかなり改善されました。

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(MOGRAでPioneer DJのステッカーもらったハズなんだけど探しても見つからなかった。誰かにあげちゃったのかな…)

ちなみにここ1年ほどはPCで音楽を聴かなくなってしまったこともあり、HDDからCDリッピングしたMP3やFLACを全削除してしまいましたので、今回はMP3ライブラリも含めての環境再構築となっています。
まだまだ先は長い…と、前置きはここまでにして、そろそろ本題。

PCDJに関してはオタイレコードの記事を参考に、私のプレイスタイルやジャンルを勘案して、現行機種で買うならPioneer DJのDDJ-400でrekordbox djを使い始めるのが一番いいだろうと結論が出ています。
ただ、使用頻度を考えるとPCDJ機材としては安い部類のDDJ-400でも3万円の出費はやっぱりちょっと考えちゃいます。

www.otaiweb.com

それにPCDJっていうくらいなんだから、PC1台でなんとかしてみたいんですよね。
ただMixxxとかの定番フリーPCDJソフトは過去に使ったことがあるので、できれば別の新しいソフトを使ってみたい。
(Mixxxを使ったのは2010年秋くらいだったと思うけど、当時は日本語が文字化けして楽曲管理ができなくて、MP3のリネームやID3タグ編集してるうちに断念したんでした。今はどうなのかな?)

というわけで、せっかくのWindows10なのでMicrosoftストアアプリを探してみて、これだ!と思ったものをいくつか紹介してみたいと思います。


Music Mix

www.microsoft.com
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クロスフェーダーだけのシンプルなDJアプリ。
操作はいたって簡単で、Selectボタンでファイルを開き(複数選択可能)、左右のターンテーブルに曲をドラッグアンドドロップして、Transitionボタンで10秒クロスフェード、Jumpで瞬時切り替え。
Auto Playは曲の終わりになったら自動的にクロスフェードになるので、選曲に専念できるけど、プレイ中にAuto Mode解除すると頭から再生に戻ってしまうので注意。
クロスフェードタイムは設定で20・30・40秒の4段階に設定可能(任意秒数にはできない)。ただし適用されるのはアプリ再起動後になるので注意。
Auto Play前提にはなるけど、30秒設定でBPM128だと16小節フェード、40秒設定でBPM144だと24小節フェードになるから、曲のBPMをあらかじめ揃えておいてプリギャップを削除しておくといいかも?
Playlistに表示されるのはID3タグの内容なのでファイル名の日本語関係なし。またID3タグの2バイト文字表示は問題なし。まあWindows10がUnicodeだから当たり前っちゃ当たり前よね。
PlaylistはName(ファイル名)・Artist(アーティスト)・Title(曲名)・Year(年)・Genre(ジャンル)・Duration(長さ)のAscending(昇順)・Descending(降順)を選択してソートできます。
ファイルナンバーは読み込んだ順に付与されるので、MP3のトラックナンバーは同時に読み込んだものだけ反映される模様。
ちなみにPlaylistは内部的にXMLで管理されており、クリアしない限りアプリを終了しても保持されます(CCleanerでXML消去したらエラー吐いた)。
対応フォーマットはmp3、oggwmaの3種類のみ。m3u(プレイリスト)やwav、flacaacには非対応なので、手持ちの音源によっては変換が必要です。
BPMもピッチもCUEも何もないのでやってるうちに不満が出そうだけど、Windowsタブレットの操作性の悪さを考えるとクロスフェードのみに機能を絞り込んだのはよい判断かも?
あらかじめいくつかのフォルダにセットリストを組んでおけばオートDJとしても十分活躍しそうです。


Kauna

www.microsoft.com
ミュージックビジュアライザー。無音状態でも3DCGが表示されるが、音量や帯域の変化によってグラフィックがダイナミックに変化するというもの。
このアプリ単体でもフォルダ内のMP3連続再生ができますが、特筆すべきはビジュアライザーは他のアプリの再生音にも連動するということ!
なのでWDMWindows標準サウンドドライバ)上で再生される音には何でも反応しちゃうんです。
ビジュアルはBキーを押すことで切り替えられるほか、一定間隔でランダムやお気に入りのものに切り替えられるように設定できます。
ビジュアルは21種類あり、アプリ内課金で16種類追加することができます。時計が表示されるものがあるので、場合によってお気に入りで除外しておいたほうがいいかも?
マルチモニタに立ち上げておけば、PC1台で簡易DJ・VJが楽しめますね!


Ambiance

www.microsoft.com
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よくあるリラクゼーション・瞑想用の環境音再生アプリのようですが、39種類の音が1画面に表示され、自由に組み合わせて再生・ボリューム調整可能というのが便利。
また、ニワトリ・カラス・フクロウ・カエル・オオカミの鳴き声といった不穏なものまで用意されており、例えば「落雷による火災で燃え盛るカフェに群がるカラス」といった環境音を瞬時に作成可能。これは便利!
惜しいのは停止時にフェードアウトしないので再生・停止が不自然なこと。
ハープやピアノ、民族楽器などの静かなメロディーも入っているので、店内BGM的なものにも使えそうです。


あとがき

Surface GoのようにWindows10だけどSモードというケースが今後ますます増えていくと思われますが、UWPに関する情報が圧倒的に不足していると思います。
当ブログでは激安Windows10タブレットMOMO7W購入時にシューティングゲームを中心にゲームアプリの記事を作成しましたが、あれから状況はさほど変わっていないように思えます。
Microsoftストアには日本語のソフトが少なく玉石混交であるため、苦労して検索したり翻訳したりして探し出しても徒労に終わってしまうことが少なくありません。
特に音楽関係は有料ソフトにもただの講座ビデオ?的なものやミュージシャンのプロフィールだけのサンプル品アプリがしばしば見受けられ、粗悪感が否めません。
有料アプリを買えば安心というわけでもなく、日本では知名度の低いDAWソフトなどもMicrosoftストアにはあったりするわけです。
私はiOSユーザーではないのでApp Storeの様子はわかりませんが、AndroidのPlayストアと比べてもユーザー評価が不活発でまったくアテにならないというのも判断に困るところです。
評価がついているだけマシ、みたいな。ゲームもエミュレータが多いですし、もうちょっと審査基準を厳しくして無法地帯感をなくしてほしいものです。
ビジネスユーザー相手に商売しているMicrosoftのストアがこれではUWPの先行きがとても不安です…

さて、Music Mixは優れたインターフェイスと直感的な操作で既に他のPCDJソフトをお持ちの方にも、タブレットモードで使うサブアプリとしてオススメできるものだと思いますが、しいて言えばEQやエフェクトが全くないのが不満といえるでしょう。
この点に関して、ニコ生用のフリーの仮想ステレオミキサーでVSTが使えるVirtualAudioMixerや、システムのステレオミキサーにエコーをかけるカラオケエコー、仮想オーディオデバイスVB-CABLEとフリーVSTホストの組み合わせなどいろいろ試してみましたがどれもうまく動作せず、PC単体でエフェクトをかけることは断念しました。
この場合ノートパソコンのヘッドホンジャックからマルチエフェクターにつないでエフェクトをかけるのがもうひとつの選択肢として考えられるわけですが、引っ越しの際に以前1本WAV DJで使用していたKORG mini kaoss pad 2を手放してしまっていたため適当なマルチエフェクターが現状なく、仮に現行機種のmini kaoss pad 2Sを買いなおすにしてもその予算でNumark PARTY MIXのようなPCDJ機材が買えてしまうため、やはりちゃんとしたPCDJ機材を買ってSerato DJかrekordbox djを使い始めるのが賢い選択だと思えてきてしまったのです。

とりあえずCDリッピングのやり直しもしないといけないので、折を見てPCDJ機材の購入を再度検討したいと思いますが、それまではMusic Mixを使ってみたいと思います。