萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ

北海道COMITIA10新作『ツァイトライゼパンツァー』

北海道のチップチューナーscythe(サイズ)さんとのコラボレーション企画で、多方向スクロールのシューティングゲームを仮想したゲームサントラ仕立てのチップチューン曲集です。

コンセプトはタイムパイロット×グラナダ。タイムマシンで逃亡したヒットラーの復活を阻止すべく、時間旅行戦車(ツァイトライゼパンツァー)を駆って過去へ未来へ猛追撃!!

2019年6月30日(日) 北海道COMITIA10 スペースNo. H13「kaguyadepth」

詳細は特設サイトをご覧ください

休眠企画『九十九曲タイガー』に秘めた「作曲家としての死」への願望

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『九十九曲タイガー』ジャケット

久しぶりにブログを書きたいと思った。少し内情を告白しておこうと思う。まずは昨年のことから。

九十九曲タイガー

kaguyadepth 1st EP『Chikkutune 竹製楽器×チップチューン』を発表後、矢継ぎ早に企画したのが1stアルバム『九十九曲タイガー』だった。

moetsukiro.hatenablog.jp
『九十九曲タイガー』は東亜プランの名作縦スクロールシューティングゲーム究極タイガー』を題材に、オリジナル曲を怒涛の99曲収録したアルバム作ろうという途方もない企画だ。
なお「九十九曲」は「くじゅうくまがり」と読むのが正式タイトルで「きゅうじゅうきゅうきょく」ではないので注意。

この企画立案には大きく3つの理由があった。うち2つについては既報のとおりである。

  1. 究極タイガーを収録したクラリスディスクの『東亜プラン ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.8』の発売時期と重なったから。
  2. 音楽CDの最大収録曲数は99曲であるから。1曲約45秒で99曲収録できる計算となる。本作は2枚組とし、Disc1がダイジェスト版音楽CD、Disc2がフルコーラスDVD-ROMになる見通し。
  3. 作曲家としての死を模索した結果として。

作曲家としての死

昨夏から横たわっていた私の中の死生観問題について。

死にたいとか自殺したいと思うことは今までにも数えきれないくらいあったが、この頃からまず作曲家として死ぬにはどこまでやったらいいのかということを考えるようになった。

『九十九曲タイガー』は内部的には11曲×9タイトルの全9章構成となっている。(特設サイト参照)

kaguyadepth.jp

各章には究極タイガーおよび同Ⅱのショット・ボンバーにちなんだサブタイトルが割り当てられ、その中には『九十九曲TIGER Ⅳ -Yellow Cross-』のように『サンダークロス』を、また『九十九曲TIGER Ⅵ -Thunder Claw-』のように『サンダーフォースⅥ』を連想するような章もある。
このことから東亜プランを題材としながら、99曲の中には他社の歴代シューティングゲームをモチーフとした楽曲も含まれるものと想定し、これは私のゲーム音楽人生をすべて盛り込んだものになるであろうと考えた。
つまり本作を遺作としようと思ったのである。

しかし、99曲も作ったらその先の世界が開けてしまうのは自明である。
自作曲がどれくらいあるか数えたことはないが、25曲入りのベストアルバムが2枚出ていることを考えると、99曲というのはおよそこれまで作ったオリジナル曲の母数と考えることができる。
その母数と同じ数のオリジナル曲をこれから短期間に作り出そうというのであるから、そこから先の世界は生に満ちあふれているのではあるまいか。
限界まで自分を追い込んで、もうこれ以上違うものを作り出すことはできないと思っても、99曲も作ったらおしまいということはないのではないか。

ところが、昨秋はまったく手が動かなくなってしまった。
新たな恐怖が芽ばえる。作曲家としての死は、目標を達成する前に訪れてしまうのではないかと。
作れなくなってきているというのは実感としては常にあり、30歳を過ぎた頃から年々強くなってきている。
一度ASIA LUNARをやめたのも、実のところ作れないのがつらいというところがある。
老い、とも言える。みじめである。

1日に1曲作ったとしても3ヶ月以上はかかるし、1ヶ月に3曲作ったとしても3年はかかるので、当初から楽観視していた面があった。気長に取り組めばいいと思った。
だが現実には一歩も進まないうちに死んでしまうかもしれない。
死にたいと思った自分が死に恐怖したのである。それも人としての死ではなく作家としての死に。

いわた書店

NHKプロフェッショナル 仕事の流儀』で砂川市のいわた書店が取り上げられてからちょうど1年となるが、昨年を振り返って大きな変化があったとすれば、いわた書店の1万円選書コーナーをたびたび訪れ、そこから毎回3冊は文庫本を買うことで、これまでまったく興味がなかったジャンルの本を、遅読で活字を読むのが苦手だった私が、昼休みの暇つぶしを理由に相当数読むようになったということである。

moetsukiro.hatenablog.jp

この頃いわた書店で買って読んでいたのが、

  1. 工場/小山田浩子新潮文庫
  2. 死ぬときに後悔すること25/大津秀一(新潮文庫
  3. 絶望に効くブックカフェ/河合香織小学館文庫)

の3冊で、1.は工場で工場を読むという体験そのものに興味があっただけだが、特に2.3.を手にとったことにこの頃の心情が如実に反映されていると思う。
各書の感想は割愛するが、3.のような本は読む前は邪道だと思っていたが、読んでみると本の解説だけ読むというのも面白いと思い、より多くの人生観に触れてみたいと今はエッセイ集ばかり選んで読んでいる。
やはりより多くの人生を知ることで、死生観の苦しみも幾分和らぐようである。

知人の出産と旧友の訃報

12月は1週間のうちに大きな出来事が続いた。
ひとつはゲームレジェンドなどのイベントでお世話になっている、らごすぴ女史の出産であり、もうひとつは母から新聞のおくやみ欄に載っていると知らされた、旧友の早すぎる死だった。

旧友とは高校生の頃から疎遠だったが、幼稚園から中学校まで同じだったこともあり、特に小学校高学年から中学入学にかけては一緒に遊ぶことが多かった仲だった。
彼は忍者龍剣伝ロックマンが好きで、またドラゴンクエストのオーケストラCDを買っていたように記憶している。ゲームに対する熱意で、特に印象に残っている幼馴染のひとりだった。
特にスーパーファミコングラディウスⅢは、彼と2人で黙々と高次周まで遊んでいた記憶がある。
今の私を形作るうえで、欠くことのできない人物であったことは言うまでもない。

気づいた頃には既に告別式は終わっていた。
母が、その死を知ることができただけでもよかったのではとフォローしてくれた。
今はただ、その死を悼むことだけで精一杯である。

生と死の現実を目のあたりにすることで、私の中のくだらない死への願望は脆くも崩れ去り、そして2019年を迎えることとなったのだった。

今後について

現在『scytheさんコラボ企画(仮題)』という新たな1stアルバムが進行中で、3月以降に正式タイトルとともに作品詳細をお知らせできる予定。
『九十九曲タイガー』に関しては無期延期とし、企画内容を無理のない方向に変更して、何回かに作り分けることも検討しているところ。
またpixivFANBOXに関しては現状利用者ゼロで、回していける余裕もないことから春頃をめどに廃止を検討中です。
pixivFANBOXよりもBOOTHでBOOST↑(ブースト)して作品購入していただけたほうがありがたいです。よろしくお願いします。

asialunar.booth.pm