旧萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ ※更新終了

M3春新作『ツァイトライゼパンツァー』で利用した印刷通販

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M3-2019春新作『ツァイトライゼパンツァー』は、当サークルでは初めてCDコピー業者を利用してCDを作りました。
また、過去8年間大阪のキングプリンターズ1社でフライヤー印刷を行ってきましたが、今年に入って紙不足による価格高騰が話題となる中、当サークルも少しでも安く印刷すべく他の業者を検討することになりました。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、3つとも印刷会社、印刷方法が異なっています。銀塩プリントのプリントラッコはRGB入稿のためやや発色がキレイに見えます。

  • 左(フライヤー):東京カラー印刷(オフセット、CMYK
  • 右上(CDジャケット):サウンドプレス(オンデマンド、CMYK
  • 右下(インストカード):プリントラッコ(銀塩プリント、RGB)

以下、3社を利用することになった経緯をまとめます。

経緯

当サークルのCDは長らく5mmスリムケースにキングプリンターズのフライヤー印刷(CDまたはCD2倍サイズ)で作ったジャケットを入れる萎え同人*1で制作してきましたが、昨夏発行した1st EP『Chikkutune 竹製楽器×チップチューン』からサイトロンG.S.M.1500シリーズ風の装丁で1cmジュエルケースで作ることになり、ジュエルケースの大量かつ安価での確保が問題となっていました。
ジュエルケースはケース内にバックインレイという曲名を印刷したカードを入れなければならず、これにはミシン目を入れる必要があり、萎え同人でも手間のかかるものです。キングプリンターズでもCDジャケット印刷ができますが、フライヤー印刷ではできたPhotoshop入稿ができずIllustratorを使う必要があり(私は使えません)、またメジャー・インディーズレーベルの業務用途に耐えうる規格、品質のため若干割高というのも問題として浮上しました。
かつては太陽誘電やイメーションのジュエルケース付きCD-R100枚1カートンを家電量販店で手軽に購入することができましたが、今はジュエルケース、CD-R、印刷用紙・プリンタインクまたは印刷通販、OPP袋をそれぞれ安いところを探して通販するしかなく、それならいっそCDプレスしたほうが安いんじゃないだろうか?と思い始め、検索した結果サウンドプレスならキングプリンターズのCDジャケット印刷費用でCDコピー100枚できることがわかったのです。

業者選定で重視したこと

Photoshopで入稿できること

これまでジャケット印刷はキングプリンターズのフライヤー印刷(Photoshop可)で選べる「CD」「CD2倍」という変形判を利用してきましたが、CD3点セット(ジャケット・帯・バックインレイ)はIllustratorでしか入稿できないうえ、価格も割高であることから他の印刷通販を検討することになりました。
過去にインディーズレーベルに所属していた頃から、CDはシルク印刷があるのでIllustratorを使えるようになれーと言われていたのですが、結局私はIllustratorに何度も挫折しPhotoshopしか使うことができません。またAdobe CCは一番安いフォトプランで契約しているため、プラン変更してまでIllustratorを使うのはちょっと…という抵抗感もあります。
昔はキングプリンターズくらいしかPhotoshop入稿に対応している印刷通販がありませんでしたが、今は多くの印刷通販が対応しています。ただし、CDジャケット印刷は業務用のため依然としてIllustratorのみというところが多いです。

北海道送料無料

「全国送料無料(北海道、沖縄、離島のぞく)」ってサイトのなんと多いこと!!
日本の総面積の約2割が北海道だというのに、北海道は送料無料じゃないなんて!!
これは東京や出雲に住んでいた頃にはまったく意識してなかったことです。
激安印刷通販は確かに大手より安く印刷できるけど、送料が別途必要となると、結果的に大手より高くなってしまいます。
大手は(特に今回利用した東京カラー印刷は)全国送料無料というところが多く道民にとっては非常に心強いです。
ちなみに、だったら道内の印刷業者に依頼すれば問題ないじゃんと思ってググってみましたが、道内には個人向けの印刷通販を行っている業者はないようです。また送料無料は札幌市内限定とかになっちゃうみたいです…

利用した印刷通販

サウンドプレス

www.sound-press.jp
上記理由で他の印刷通販を検討した結果、業務用CDジャケット印刷の料金とほぼ同額で100枚CDコピーできることがわかり、ジュエルケースの価格高騰や太陽誘電相当の信頼できるCD-Rメディアの確保が難しい現状を踏まえて、萎え同人をアウトソーシングしたほうが安いという結論にいたり、Photoshop入稿可で一番安かったサウンドプレスに依頼することにしました。
サイトの作りはやや古く、マスターディスクは日本製CD-R(太陽誘電)がオススメだとか、登録フォームの使用OSがWindows7AdobeがCS止まりだったりとか、表示されている情報がバージョンアップされておらず戸惑う場面もありました。また、Photoshopテンプレートが他の印刷通販と比べて特殊だったので、統合レイヤーについて問い合わせたこともありましたが、丁寧に対応していただきました。
本社が鹿児島ということで、北海道からはデータのやり取りや発送に時間がかかることを念頭に置く必要がありました。だいたい2週間くらいかかりました。
マスター入稿はDDPマスターではなくCD-Rのみということで、信頼できるメディアを入手する必要がありました。今回は次のサイトを参考にUAE製Falconの医療用CD-RをAmazonで購入し使用しました。
digital-streams.blog.jp
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なお姉妹サイトのプリンパ(こちらはCDジャケット印刷専門サイト)のサンプルにTECHNOuchiさんが東京ゲーム音楽ショウで頒布された『GALAXY VOYAGER』があったのでこちらで制作されたものと思われます。そういう安心感もあって利用することを決めました。

東京カラー印刷

www.tcpc.co.jp
紙不足による価格高騰が話題になる中、他の大手を比較して紙の種類の選択肢が多かったこと、安かったこと、そして北海道送料無料だったことが手伝って今回フライヤー印刷で利用しました。
100枚でもオフセット印刷で画質はよかったですが、ネコポスで届く都合上、開封するのがちょっと面倒だったのが難点かも?
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プリントラッコ

www.printrakko.com
写真のネットプリントですが問い合わせたところデータチェックは行ってないのでイラストでもOKとのこと。初回のみL判100枚まで1枚3円というキャンペーン中だったため、激安でイラストカードが作れました。
従量課金制なので大量印刷では割高になってしまう可能性はありますが、名刺印刷でも1枚10円はかかることを考えると、キレイな片面フルカラー印刷で1枚3円というのは魅力的です。
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札幌に本社工場があり注文の翌日に届きましたが、ゆうメールは豆腐のパッケージみたいなものに入ってくるので開封時注意です。
銀塩RGBなのでCMYKに比べて発色はキレイですが細かい文字はにじみ、つぶれがあるので注意です。宛名印刷も同じ銀塩写真なので、取っておいて印刷サンプルとして使うと良いでしょう。

*1:ハンドメイドの意。同人音楽サークル大江戸宅急便が広めた語。