上砂川町の三連ピラミッド
派遣で上砂川町の工場に勤務して1年が経った。ちょうど丸1年の日に胸が痛み、血液検査で糖尿病が発覚したわけだけど、その通院で先週は2日半休を取り路線バスで午後出社した。
さて上砂川町に三連ピラミッドがあることを皆さんはご存知だろうか？
北海道中央バスは歌志内線（滝川駅前～赤平昭和）と上砂川線（砂川市立病院～上砂川東山）の2路線があって、歌志内線が1時間に1便、上砂川線で朝昼夕にもう数便運行されるといった具合だ。
歌志内線は中央1丁目バス停でUターンするが、上砂川線はさらに先の朝陽台を経由して終点東山へ向かうため、工場には上砂川線の方が近い。しかし上砂川線を待っていると昼休みが終わってしまう。
そのためさわやかトイレのある中央1丁目で下車して約25分歩いて出社することになった。9/4は天気が良かったので、その道すがらいくつか写真を撮った。かねてから撮りたかったものがあったのだ。
中央1丁目バス停は歌志内線と上砂川線で停車位置が異なり、上砂川線はさわやかトイレ（待合室がある）の前で停まるが、歌志内線はその先の転回場でUターンして反対車線のベスト電器前で停まる。
ベスト電器はプリンタ用紙の取り扱いがなかった。さわやかトイレの向かいには旧上砂川駅（悲別駅）があり、先日はここで仮装盆踊り大会と花火大会が行われた。駅前の原っぱには鹿が群れで草をはんでいることもある。
上砂川支線は一度だけフラノエクスプレスの体験試乗会で来たことがある。小学校の同級生の親がJRに勤めていて誘われたのだ。記念にフラノエクスプレスのオレンジカードをもらった記憶がある。
道道115号に並走する形で上砂川支線の面影を遺す場所もいくつかあるものの、駅前含めてふだんはひっそりとしていて観光地然とはしていない。
何しろ倉本聰脚本の日本テレビ系ドラマ『昨日、悲別で』が放送されたのは1984年のことであり、悲別ロマン座にも連れて行かれたが、私は幼すぎていまいちピンとこなかった。
『北の国から』や『幸福の黄色いハンカチ』と違って下の世代に受け継がれることもなく、聖地として廃れてしまったのだ。
上砂川町はオオカミのハンドパペットのような形をしている。パンケ歌志内川に沿った渓谷で、道道115号から見える急坂は住むのに不便そうな印象を与える。
町の中心部はオオカミの目の部分であり、そこから鼻先まで鶉（うずら）という住宅地が続いている。つまり町のほとんどは山である。
なお鶉と歌志内の間には建設費25億もかけてまったく使われていないループ橋があることで有名。また砂川市境には吉野園というひまわり畑がある。どれほどの観光客がいるのかは不明。
三井砂川炭鉱は1987年に閉山後、中央立坑櫓が地下無重力実験センターとなったがそれも2003年に閉鎖され、その向かいにある上砂川無重力科学館・上砂川町コンベンションホールも現在は使われていない。
ただし隣接するかみすながわ炭鉱館は夏季の土日のみ開館している。この建物と背後のズリ山をうまく収めると冒頭の三連ピラミッドになるのだ。
ちなみに地下無重力実験センターの活用事例としてスフェラーパワー社の球状太陽電池があり、胆振東部地震を受けてソーラーLEDライト「スフェラースティック」が上砂川町民に配布されているらしい。
かみすながわ炭鉱館の近くには手のような形をした木があり、今はまだ青々としているが秋も深まるとこれが真っ赤に染まる。周りに何もないため結構インパクトがある。
向かいの上砂川町立診療所には先日熊が出没した。うちの工場にも熊が出ていて、山だなあと思う。鬱蒼と茂る草木の向こうにパンケ歌志内川のザーザーとした流れが聞こえる。
地図を見て気づいたのだが診療所の裏に上砂川炭山郵便局がある。上砂川線の終点東山といい、閉山後もそのまま残っているものもあるのだ。
ここから2km先、旧上砂川岳国際スキー場ロッジ前広場にて8/26朝6時から「上砂川町エクストリーム出社」というイベントが行われたそうだ。
ヨガ体操をした後石窯でマルゲリータピザを焼いて食ったらしい。そもそも送迎出勤の派遣には到達不能なイベントであった。
冷泉麻子「朝だぞ！？ 人間が朝の6時に起きれるか！！」
