ガールズアンドパンツァー組曲の模範演奏CDを取り寄せました
このツイートでガールズアンドパンツァー組曲という楽譜が出版されていたことを知りました。
【フレキシブル6パート+打楽器】ガールズ&パンツァー組曲: アンサンブル ブレーン・オンライン・ショップ
楽譜は個人で購入するには高価なので、模範演奏CDだけ取り寄せました(Amazonでは取り扱いがありませんでした)。広島からだったのですぐに到着しました。
ガールズアンドパンツァー組曲の模範演奏CDが届きました! #ガルパン pic.twitter.com/6MKhYxs5Zn
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
CDはYouTubeで試聴することができます。
フレキシブル6パート+打楽器 ガールズ&パンツァー組曲/Girls und Panzer Suite/浜口史 ...
以下、ガールズアンドパンツァー組曲についてまとめてみました。鑑賞の手引きとなれば幸いです。
各楽章で使用されている曲
ガルパンのサントラの中から代表的な曲がピックアップされています。原曲ではⅡをのぞいてストリングスが使われており、ガールズアンドパンツァー組曲では吹奏楽のみのアレンジを楽しむことができます。特にⅢの原曲はピアノとストリングスがメインの曲であり、本作のキモというべき楽章といえるでしょう。Ⅴのみメドレーとなっており、大団円から次回予告につながっています。
演奏時間は全部で約8分なので、吹奏楽コンクールの自由曲ではⅡ~Ⅴのみを演奏したようですね。Ⅱはブリティッシュ・グレナディアーズの変奏曲なので、ガルパンを知らない人でも大丈夫そうです。
Ⅰ
- 戦車道行進曲!パンツァーフォー!(サントラ:Disc1-01)
Ⅱ
- ブリティッシュ・グレナディアーズ(サントラ:Disc2-02)
Ⅲ
- これが友情ですね!(サントラ:Disc1-25)
Ⅳ
- 緊迫する戦況です!(サントラ:Disc1-33)
Ⅴ
- 戦車道アンセムです!(サントラ:Disc1-37)
- いざ!試合にのぞみます!(サントラ:Disc1-29)
ガールズアンドパンツァー組曲の楽器編成
フレキシブル・アンサンブル&バンドとは
通常、吹奏楽の楽譜は、演奏に必要な楽器が楽譜に指定されており、作曲者の意図した演奏にするためにはバンドの人数・楽器を揃えなければなりません。
このため、人気曲であっても小編成のバンドでは演奏できない場合があり、また小編成用に編曲された楽譜でもバンドの人数や、パートの偏りなどにより楽器が揃えられない場合があります。
この問題を解決すべく、楽譜に指定されている楽器であれば自由に楽器を振り分けられる編曲になっている楽譜が、ブレーンミュージックが出版しているフレキシブル・アンサンブル&バンドシリーズです。
ガールズアンドパンツァー組曲は6パート+打楽器(オプション)に編曲されています。ただし、ガールズアンドパンツァー組曲の場合、編成変更は許諾されていません。
楽譜で指定されている楽器
楽譜で指定されている楽器であればパート内で自由に楽器を選べますので、木管楽器のみのアンサンブルも可能です。
ただし、3パートが木管楽器のみの指定になっている以上、金管楽器のみのアンサンブルにすることはできません(上記の通り、編成変更は許諾されていません)。
1パート
- ピッコロ
- フルート
- B♭クラリネット
- トランペット
3パート
- B♭クラリネット
- アルトサックス
- テナーサックス
4パート
- アルトサックス
- テナーサックス
- ホルン
- トロンボーン
パーカッション(オプション)
- ティンパニ
- スネアドラム
- バスドラム
- クラッシュシンバル
- サスペンデッドシンバル
- グロッケンシュピール
- シロホン
- ビブラフォン
所感
秋に向けて『空中戦車道』の続編を企画している最中なので、そのアレンジの参考資料として聴いています。
全体的にベースライン(チューバ)が譜割りの関係で原曲と違う動きをしてる箇所があり、それが違和感の原因かと。あと、これはピアノ曲集版でも指摘されていたことですが、浜口史郎氏の曲ではないため「それゆけ乙女の戦車道」とその変奏曲がない分、どうにもエンディングの締りが悪いです。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
ガルパンのサントラってメインテーマが「戦車道行進曲!パンツァーフォー!」と「乙女のたしなみ戦車道マーチ!」の2曲あったことに改めて気付かされました。このメインテーマが2曲あるというのは参考にしたい。
自分高校でC編成も経験しているとはいえ25人でも楽器があれば吹奏楽に必要な編成は組めるので、小編成をどういうアンサンブルにするかは悩みもの。その点、このフレキシブル版はスコアに書いてあるパートに合う楽器さえあれば良いのでガルパンの場合最低6人から演奏できるのがいいところですね。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
サントラCDに記載されている人数だけ追いかけて行くと、編成を考えるときに途方もなく大きなものを想像してしまうので、最初から6パートにまとめられているのは大変参考になります。
前述のとおりエンディングの締りがない関係かどうかはしらないけど、組曲のエンディングが次回予告になってる。これもどうにも締りが悪い原因。とはいえ編曲した方が完全に裏方に回っていい仕事してる感はある。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
ガールズアンドパンツァー組曲を編曲された辻峰拓氏は平成元年生まれだそうですよ! 若い!
とにかく楽譜として出版されてないと演奏できない(学校がサントラの版元に交渉して編曲権を得るなんてことは考えにくいし、公表されているスコアでないとコンクールで審査できない)ので、吹奏楽版があるということにたいへん大きな意義があると思う。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
ただ組曲として短くまとめている都合で原曲より尺がなくて物足りないからII・III抜いてIを伸ばしたりしたくなりそうなスコアではある…尺を詰めるのはやむを得ないとしても、尺を伸ばすのはダメだろうなー(聞いたことがない。もちろんコンクールでの話)
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
組曲なので楽章間に間が開いてしまうのは致し方ないのだけど、間の取り方は工夫する必要があるだろうねーコンクールだとレギュレーションの中でのやりくりになるけど。あと、マーチングはともかくパレードとか純粋にマーチとして演奏するにもやはりひと工夫必要な感じである。
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
ガルパンファンには少し物足りない内容かもしれませんが、そこは吹奏楽版の楽譜が出版されていることの意義を尊重したいところです。
ガルパン組曲のフレキシブル版って各パート内の全ての楽器で演奏できるようにアレンジしないといけないから結構大変そう。音域の問題とか。出せるイコール吹けるではないし、それでいて原曲の雰囲気も残さないといけない。管の数は増やせても基本6声だもんなあ…
— 萌尽狼(日本空中戦車道連盟) (@asialunar) July 30, 2015
Ⅰの出だしでズッコケる人もいると思いますが、制約を考えれば致し方ないところ。原曲の響きが結構ひねってあるってことでもありますよね。
フレキシブル版ということで、各楽器の特色を活かした編曲には必ずしもなっていないし、逆を言えば指定した楽器であればどの楽器でも演奏できる編曲にしなければならない。これって結構大変ですよ?