旧萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ ※更新終了

響け!ユーフォニアムのサントラを買ってしまいました

TVアニメ『響け!ユーフォニアム』オリジナルサウンドトラック おもいでミュージック

TVアニメ『響け!ユーフォニアム』オリジナルサウンドトラック おもいでミュージック

ハイレゾ音源が配信されてるのでアニメ全話見終わったらそれを買って聴けばいいやと思っていたら、店でCD売ってるの見かけたので買ってしまいました。

http://www.e-onkyo.com/music/album/laca9410/*1

やっぱりモノとしてCDが欲しい、CDを買うことで聴かざるをえない、ブックレットを開くワクワク感、CDを買うことで満足する気持ちってあるんですね。
素直にそういう気持ちを受け止めると、今の時代アルバムをどういう販路に向けて作って売っていくかっていうのは非常に悩ましいですよね。
特にこれは、発売前から品切れ状態でしたので…ってそういう話ではないんです。



というわけで、


*2

5月29日にDJイベントやりに大阪に行くバスの中で8話まで観たっきり止まってたアニメを、まずは最後まで観ました。

やっぱり自分も久美子と同じで、地区大会の結果発表でダメ金で泣いてるのが意味わかんないってところを経験してるので、観てていろいろこみ上げてくるものがありました。

で、Disc1のこの1曲目だったら2曲目はもっとはじけたオープニングらしい曲が来るのが普通のサントラなんですが、これは全然爆発してこない。

少しずつ盛り上がっていくけど、しばらく進むと不安な曲になる。
CDとして全体像をつかむのにちょっと時間がかかる系ですね。

聴き流すぶんには問題ないので集中力を高める作業用BGMとしてはいい感じですね。
でも自分の中でどんな音楽かを印象づけるには難しい。

これですよこれ! 幸い(?)自分は経験がないんですが、自由曲に終楽章で爆発するタイプの組曲選ばれた日にゃ、前半戦のかったるいこと!

正直このサントラって自分もライディーンフルで聴きたいから買おっかな程度のものですし、目当てはDisc2ですよねやっぱり。

でもDisc1、アニメ本編の劇伴こそがこのCDの本体なので、そこをしっかり聴かせてくるんだから僕もしっかり聴かないといけないと思うわけです。

自分の中にある楽器で表現したいモノ・コト、こういうライブパフォーマンスがしたいって方向性と、課題曲・自由曲がマッチしているかといえば、決してそういうわけじゃない。

楽譜、模範演奏CD、顧問の先生やわざわざうちの学校のために来てくださった先生や陸上自衛隊音楽科のOBの皆さんの言葉をしっかり聞いて、どうこの曲を演奏するかのイメージを見定めていく。

楽譜にはこう演奏しなさいって指示は書かれているけど、実際にはそれだけではダメで、楽器を演奏する技術もそうだけど、楽曲に向きあう自分も強くないといけない。

そういった夏の日の甘酸っぱい経験を、アニメを観たりDisc1を聴きながら思い出したりしたわけです。

でね、今までの作曲やアレンジやライブパフォーマンスは、そりゃそのときは全部100%の自分を出し切って真剣にやってきたわけですけど、こういう時間をかけて1曲1曲に取り組むってことはしばらくしてないわけで、本当にその真剣さでいいのか?っていうのは不安になるんですよね。
まあ、どんなに情念を込めたってデジタルでデータに置き換えられてしまう今の音楽に、そんなチンタラやってられるか! って面もあるわけですが…

ただ、誰のために、何のために、音楽やるか、続けるかって問題は、ここ最近自分の中で漠然と、それでいてものすごく大きく広がっていて、結論を出せるとしたら、それは初心に帰るってことなんじゃないかと。

僕の初心っていうのは吹奏楽なんです。だから吹奏楽ってものに手探りだけど真剣に取り組んでいこう、それが今の自分です。

結局、今は『空中戦車道』の次回作をどういう方向性でまとめていくかを決めるだけで精一杯ですね。
ユーフォ観てまた揺らいでますし。


これ、ガルパンはA編成っていう意味です。吹奏楽コンクールのレギュレーションはガルパンのそれとは違うので、大会が進むと人数増えるとか、でも弱い学校がA編成やっちゃダメってルールじゃないんで。

だから『空中戦車道』は最初からBC編成しかない地区大会の話っていうことにしようかなって思ったんです。
全国は目指せない。その中でどうやるか?

話が逸れました。
なので吹奏楽と向き合ってる理由は『空中戦車道』を機に、よりよいものを作るためには、吹奏楽経験者だからなんとかなるだろうじゃなくて、その先に進んでいかなくちゃいけないって現実があるからですね。

さて、ようやくDisc2です。

アニメ本編では何が下手なのか実際よくわからなかったのが、CDで改めて聴くとヤバイですね。

吹奏楽ってこんなもんだという耳が醸成されているとしたら、それはそれで怖いのですが。

管楽器は音の立ち上がりが遅いので、縦のリズムを揃えるのが難しいんです。
かといって走ってもいけない。

チューニングも難しい。
吹奏楽はA=442くらいで高めにチューニングすることが多いのですが、息の吹き込み方ですぐに変わってしまう。

リコーダーは小学校でみんなやってるから強く吹くと音が変になるのはわかると思うけど、そういう知識がないとなにが下手なのかはわかりにくいのかもしれないですね。

アニメ本編では使われてないバージョンも、比較用ということで収録されているのが興味深いですね。

それにしてもプロモーション映像用の曲はメンバーが豪華過ぎます。
その楽器では日本トップクラスの奏者を集めてるじゃないですか。

しかもフュージョンではまず見ないユーフォニアムの外囿祥一郎氏まで参加されてる。

これは尺が短すぎる…!!

さて、ライディーンですが、以前こんな考察をしていました。

所さんの笑ってこらえて!の日本全国吹奏楽の旅メトロノームでウラのウラのリズムまで叩きこまれているシーンがあったのが印象的で…

実際にCDで演奏を聴くとそれほど16ビートが強調されているわけではないのですが、この曲はビートが揺らぐと価値が損なわれるので、やはりナイスな選曲だと思います。

初期のYMOはモノフォニックのシンセサイザーを多用していた関係もありますが、対旋律が美しいものが多いため、メロディー以外の楽器にも見せ場があるところがいいのだと思います。

三日月の舞に関してはアニメオリジナル曲ということで視聴者にどのくらいの高難易度の楽曲なのか伏せた状態でストーリーが進行していくわけで、難しそう、大変そう、だけど吹きこなせたらすごそうと思わせることが主目的の曲ですよね。

吹奏楽オリジナル曲らしい溌剌とした響きのある曲です。

この曲のトランペットソロは、ソロといいながら、ホルスト組曲「惑星」の木星の、一般に平原綾香の「JUPITER」として知られている部分に相当するメロディーですよね。
このトランペットソロだけで単体の楽曲として魅力のあるものになっています。

対してシェエラザード吹奏楽的にはマイナーでもクラシックとしては有名な曲ゆえに、聞いた瞬間で視聴者を震え上がらせるにはうってつけの選曲です。
畳み掛ける三連符とか、自分が演ることを考えただけでも恐ろしい(((((((( ;゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル

自分も高校3年の最後の大会でサン・サーンスの歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナールという厄介な曲をやってるので…
全道大会で審査員にはチューバはよかったって書かれましたが…それってチューバ以外はダメってことじゃんって…大喜びしたことが今になって大変恥ずかしい…

Disc2は1曲1曲が重いので、Disc1とは対照的にそれはそれで聴き応えのあるものになっています。

こういう静と動でディスクを分けるのはいいですね。
スカイガールズのサントラもそうだった。CDの80分になんでも詰め込めばいいってわけじゃないんです。

*1:ブックレットとは違うライナーノーツなので合わせて読みたい。

*2:このときはまだ響け!ユーフォニアムが1クールとは知らず、けいおん!!のように2クールあるものだとばかり思っていました。