旧萌尽狼グ

同人音楽サークルkaguyadepth代表、萌尽狼(もえつきろ)の個人ブログ ※更新終了

『ときめきアイドル』の伊澄いずみはグラディウスを作らないコナミに対するネメシス(義憤の女神)だ!

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2017年9月15日にコナミの新作ゲームアプリ『ときめきアイドル』が発表され、トップゲームアイドルになってグラディウスの続編を作ることが目標の、伊澄いずみというアイドル候補生が登場することが明らかとなった。

特徴的な髪型など『ときめきメモリアル』の館林見晴に類似する特徴を持った彼女について考察をすすめる中で、彼女はグラディウスの続編を作らないコナミに対する“ネメシス(義憤の女神)”であることに気づいた。


伊澄いずみについて

まずは伊澄いずみの特徴についてまとめていこう。『ときめきメモリアル』のみならず多数のコナミネタが盛り込まれたキャラクターであることがわかる。

館林見晴ネタ

  • シアンブルーの髪、アニマルヘアー、丸玉ヘアゴムが館林見晴に類似。
  • 身長も館林見晴が153cm、伊澄いずみが152cmと類似。
  • 誕生日の2月22日は館林見晴唯一のイベント発生日。 ※ただしPCエンジン版とSFC版には存在せず、GB版が2月27日、携帯アプリ版が2月15日と日にちがずれている。
備考

ひなビタ♪ネタ

グラディウスネタ

  • 目標はトップゲームアイドルになってグラディウスの続編を作ること。
  • 血液型がAB型。 ※コナミコマンド上上下下左右左右BA。BA型にするわけにはいかないのでAB型になったと思われる。
  • 静電気が苦手。 ※『グラディウス』のバブルシステムは静電気、磁気、ほこり、湿気、結露、短絡、むやみな電源のオンオフに非常にデリケートな基板だった。
  • グラディウスIII ~伝説から神話へ~』の溶岩ステージBGM「Fire Scramble」や『ソーラーアサルト』を作曲した泉陸奥彦ギタドラのサウンドディレクター)と名字が同じ(字は違う)。
備考

ツインビーネタ

館林見晴の特徴をグラディウスネタに置き換えてみる

  • 特定の条件を満たすことで告白フラグが立つ → 5000点やエキストラステージを見つける、MSX版『沙羅曼蛇』に『グラディウス2』を挿すとグッドエンディングが見られる、など。
  • 当たり屋 → 腹撃ち ※初代『グラディウス』などは、自機よりショットの方が当たり判定が大きいため、至近距離の敵を自機の腹で押しつぶしているように見える現象。擬人化でやったらエロそう。
  • 殺人コアラ → リベンジ・オブ・モアイ

伊澄いずみの出現によって館林見晴の殺人コアラと芽兎めうのゴリラ人間が結びついた点も興味深い。伊澄いずみは3文字つながりでモアイと推測されるが、絵的にはオプションハンター(ウォン虫)でもいいだろう。


考察

グラディウスII ~ゴーファーの野望~』は1988年春のAOUアミューズメントエキスポで電撃発表されたが、来年2018年が『グラディウスII』30周年ということを考えると、『ときめきアイドル』の電撃発表もそれを彷彿とさせるものを感じる。

ゲームから入ったグラディウスファンはグラディウスのみの歴史で語りがちだが、グラディウスを作った人たちにとっての原点はアニメの超時空シリーズだから、超時空シリーズの歴史(『超時空要塞マクロス』が35周年でアメリカで実写版『ロボテック』が動き始めた2017年)に合わせてアクションを起こしているのかもしれない。

伊澄いずみの誕生日が2月22日なのは、表向きには館林見晴ネタなんだけど、内実は『ときめきアイドル』が超時空シリーズの影響下にあることを、伊澄いずみを通して宣言する必要があったのではないだろうか。

また、露骨に『ときめきアイドル』というタイトルにしたのも、リン・ミンメイなどの超時空シリーズとアイドルとの関係を強く意識したものだと考えることは出来ないだろうか。

ただ、おそらく今のスタッフがアイドルという見地からマクロスを意識した結果、逆説的にグラディウスが超時空シリーズの影響下に作られたものだということにたどり着いたと見るのが自然だろうか。

「フィフネルの宇宙服」の館林見晴に似た伊澄いずみがグラディウスの続編を作りたがってるというのは、よく練られたネタだしコナミの本気度の高さに恐怖すら感じる。

オタク第3世代の『ときめきメモリアル』とオタク第2世代の『グラディウス』が、オタク第1世代の『惑星ソラリス』と結びつくことでファンタジーでないSFという巨大なバックボーンを得たことになるのだ。

そしてコナミでファンタジーでないSFといえば小島秀夫の『スナッチャー』であり『ポリスノーツ』であり、そのゲームシステムを継承して作られたのが『ときめきメモリアルドラマシリーズ』であり、そのフィナーレを飾ったのが館林見晴である…まるでぱずるだま、じゃなかったパズルだな。

ときめきメモリアル』という見地から深読み、『グラディウス』という見地から深読み、『ツインビーPARADISE』と『究極戦隊ダダンダーン』という見地から深読みと、既にオール・アバウト・コナミ的なオタク知識を要求してきている『ときめきアイドル』はコナミの古参オタクに対する挑戦なのかもしれない。

海外版グラディウスである『ネメシス』は本来、義憤(道義にはずれたことに対して感ずるいきどおり)の女神という意味だ。
伊澄いずみがグラディウスの続編を作りたいって言ってるのは、コナミグラディウスの続編を作らないままこんにちに至ったことへの義憤の象徴なのではないだろうか。

伊澄いずみの存在自体がネメシス(義憤の女神)であるという大胆な仮説を打ち立てつつ、コナミファンとして今後の動向を見守りたい。



以下、余談。


先行試聴CD『ときめきアイドル ~Prologue CD Try to Star~』について

先行試聴CDは9月23日(土)、9月24日(日)に東京ゲームショウ2017 KONAMIブースで無料配布される。

グラディウスネタ

サブタイトルに『グラディウスIII ~伝説から神話へ~』の空中戦2の曲名「Try to Star」が含まれている。

伊澄いずみに期待する歌について

前述のとおり館林見晴のイメージソング「フィフネルの宇宙服」に期待する意見が多いが、グラディウスファンとしては『コナミオールスターズ1993 ~夢のミュージック・ステーション~』という3枚組CD(いわゆる千両箱)に収録の2曲を推したい。

Esperanto/Piacere

グラディウスIII ~伝説から神話へ~』より植物ステージBGM「Cosmo Plant」を作曲者の東野美紀(MIKI-CHANG)自ら編曲し、宮脇聡子(むちむちぷりん聡子)とともにPiacere(ピアチェーレ)名義で歌い、ピアノ演奏したものである。
「Cosmo Plant」を転調し、テンポを落としたアレンジであり、なおかつグラディウスのボーカルアレンジであることから、ファンの間でも賛否両論ある歌であるが、『グラディウス デラックスパック』のエンディングをアレンジした『グラディウス アーケードサウンドトラック』収録の「Hope & Joy Peace & Love」以前に作曲者自身のアレンジが存在していたことに注目したい。
人間の成長を歌った詞の内容も素晴らしく、またコナミプログレの観点からも再評価されるべき歌といえる。

拙作ながらゲームボーイ音源とMac音ナナで原曲キー・テンポでカヴァーしたものがあるので、そちらを参照されたい。


金が無い/メタルスレイブ

メタルスレイブは、MSXグラディウスシリーズのプロデューサー、メタルスレイブ直樹(松井直樹)がリーダーのヘヴィーメタルバンドで、この歌はメタルスレイブ直樹が作詞・作曲し、サイドギターとボーカルを務めている。
MSXグラディウスにはアイアン・メイデンインペリテリジューダス・プリースト、ヴィクセン、クイーンズライチと多数のHR/HMバンド名が敵味方問わず使われているが、これは『ジョジョの奇妙な冒険』ではなく単に開発者の趣味であったのだ。
ときめきアイドル』はアイテム課金制のゲームアプリであり、伊澄いずみがグラディウスの続編を作るためにもお金が必要となれば、「金がない!! ぜんぜんない!! 金がない!! まったくない!!」と繰り返し叫ぶこの歌はまさにうってつけではないだろうか? (ちなみにサビ以外は全部英語の歌詞である)

達人王おじさんならぬグラディウスおじょうちゃんを作ってみた。サビはこんな感じでアイドルっぽくはない。

*1:「この飛行機止まんないよう」という名ゼリフは伊澄いずみでも使えそうである。