ガルパン舞台探訪第5回~津波防災の日に大洗町を訪れて~
おでぃば山からの大洗町を一望。こんな素敵な場所をひとりじめなんて。今回の探訪で一番感動した景色です。
本日11月21日は昨年公開されたガルパン劇場版の封切日! 1周年おめでとうございます!!
劇場版公開後初となる今回の舞台探訪は、折しも津波防災の日でした。
11月5日は津波防災の日・世界津波の日
「緊急避難命令、緊急避難命令、大至急高台に避難せよ!」
2011年3月11日の東日本大震災では大洗町にも4メートルを超える津波が襲い、町域の約1割ともなる200ヘクタールが冠水し、電気・水道などのライフラインは停止し、道路の亀裂や通行止めが相次ぎ、家屋被害は2000棟を超えましたが、冒頭に示した防災無線の命令口調により、津波による死者・行方不明者はゼロでした。
ガルパンが津波と原発の風評被害によって観光客が激減した大洗町を救ったという話は、ファンならずとも広く知られた話ではありますが、もしも大洗を聖地巡礼中に大地震が起きたら、避難すべき高台はどこにあるのか、あらかじめ知っておかなければならないことだなと以前から思っていました。
はじめに断っておきますが、今回探訪した高台の多くは、大洗町の防災ハザードマップに指定された避難場所ではありません。しかし、大洗の起伏に富んだ地形を実際に自分の足で歩いて確認するということは、防災意識を向上させるうえで意義のあることなのではないかと思っています。
これは帰路で知ったことですが、大洗を訪れた11月5日は、日本では2011年6月から「津波防災の日」、世界では2015年12月から「世界津波の日」に制定され、この日は初の「世界津波の日」でした。
なぜ11月5日なのかというと、
安政元年(1854年)11月5日に和歌山県で起きた大津波の際に、村人が自らの収穫した稲むらに火をつけることで早期に警報を発し、避難させたことにより村民の命を救い、被災地のより良い復興に尽力した「稲むらの火」の逸話に由来
http://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/gic/page25_000294.html
しているからなのだそうです。
今回の旅程について
既報の通り、私は出雲で4年半勤めた派遣会社を11月2日に辞め、4日に退寮しました。
5日朝サンライズ出雲で東京駅に到着し、上野駅で手荷物をロッカーに預け、8時の特急ひたちに乗り換えて水戸駅へ。水戸駅からは鹿島臨海鉄道で大洗駅へ。行きも帰りも3月に導入された新型車両8000形でした。
この日は上野に門限なしのビジネスホテルを予約してあったので、最長20時まで大洗に滞在することができ、そのため前半は16時まで駅のレンタサイクルで移動し、後半は徒歩で商店街を見て回りました。
6日は川口で開催されたレトロゲームの同人即売会「ゲームレジェンド25」にサークル参加したあと、飛行機で帰省したわけですが、この日の新千歳空港は季節はずれの大雪で出発が大幅に遅れ…これは後日別記事でまとめます。まとめてません。すみません。
今回の順路
今回は特に目的がなく、ただ漠然と「大洗は庭です!」と言えるようになるにはどうしたらいいのかなあ、と思いながら過去に行ったことがない方向に自転車を走らせました。
前回までの探訪スポットはこちらの記事をご参照ください。
②さかなや隠居看板前
なんとなく走っていたら見覚えのある風景が見えてきたので立ち止まったところにさかなや隠居の看板がありました。
スマホのDISC PLUSで劇場版を確認しながらアングルを微調整していると、後ろから続々と若い子たちの集団がやってきてビックリ。名刺を配って挨拶しました。
しかし先に出発した彼らの後を追っていくのもなんだかつまらない。
Googleマップを見てみると、ほるもん番長の看板の横道を抜けると肴屋本店に抜けるようです。
坂上るのかよ!と独り言ちながらも、高台からの景色に魅了されます。
③おでぃば山(海防陣屋)
少し坂を上ると車塚古墳がありました。そして思い出します。
第4話「隊長、がんばります!」のAパート最後でウサギさんチームが登った木があるとされるおでぃば山ってこの辺じゃなかったっけ?
Googleマップが示す順路が思いの外細い道で少し迷いましたが、日下ヶ塚古墳まで自転車で入って来られました。
前方後円墳の前方部南側が磯浜海防陣屋跡として利用されていたそうです。
おでぃば山からの大洗町を一望。こんな素敵な場所をひとりじめなんて。今回の探訪で一番感動した景色です。
④大洗まいわい市場
アッサムのいる国井屋の立て看板に、大洗秋まつり商工感謝祭出展してますみたいなことが書かれているのを見かけて、大洗マリンタワー方面へ下っていったはいいものの、これは3日のイベントでマリンタワー前芝生広場はテントの片付けの最中でした。
仕方ないので大洗まいわい市場とその2階に移転リニューアルしたガルパンギャラリーを見ていくことに。
まいわい市場のガルパンみやげは必要最小限の品揃えとなり、かつてのグッズ処分特価の穴場的な面影はなくなってしまいましたね。
ガルパンギャラリーも展示内容に大きな変化はないので、ラジコン戦車道の常設フィールドが気になったくらいで少し味気ない感じです。
おなかが空いたのでまいわい市場でワンコイン海鮮丼とシベリアのようなあんフライを買ってベンチでランチにしました。
⑤みむら時計店
目的がなかったとはいえ、手持ちのガルパンメガネ拭きがだいぶ汚れてしまったので、みむらさんで新しいのがほしいなとは思っていました。
アヒルさんチームとレオポンさんチームのメガネ拭きを買って、ご主人と名刺交換をさせていただきつつ、前回ここを訪れた2015年3月4日の頃と比べて、イベントの日は人が多いが平日は人が少ないことや、個人客が減って団体客が増え年齢層が若返ったことなどについてお話させていただきました。
こんなのあったんですねえ。今まで気が付きませんでした。
そういえば後から来たお客さんが継続高校メガネケースを買っていましたね。自分は長らくメガネケースを使ってないので買いませんでしたが…
⑥セイコーマートしまちゅう
大貫勘十堀通り(県道106号)から先は、初めて大洗を訪れた2013年10月28日に田口理髪店(北見工芸)まで行ったことがあるくらいでした。
2013年6月19日から行われている「街なか戦車せいぞろい」の戦車パネル設置店が多く(なぜかプラウダや黒森峰の重戦車が多い)、ガルパンの幟やポスターがない店のほうが少ないにもかかわらず、「街なかかくれんぼ」の等身大キャラクターパネル(こちらは2013年3月24日の海楽フェスタから実施中)がないせいか、なんかちょっとさみしい気がする通りです。
後ほど豊年屋機工部さんで聞いた話ですが、大洗町はもともと磯浜町(ガルパンによく出てくる方)と大貫町(ガルパンにあまり出てこない方)が合併してできた町なので、そもそも町の雰囲気が違うことも関係しているそうです。
劇場版で大洗サンビーチ、大洗サンビーチ入口交差点*1の立体交差、潮騒の湯は出てきましたが、最終章では大貫町の商店街の方ももっとたくさん出てくるといいですね。
さて、大洗には北海道のコンビニエンスストア「セイコーマート」があるわけですが、リテールブランド商品は全部北海道から運んできて売っているんですね。お惣菜も全部札幌で作ってます。すごい!
また、セイコーマートといえばアイスの冷凍庫が他のコンビニエンスストアに比べて大型なのが特徴ですが、大洗のセイコーマートは冷凍庫の数が多い! 夏場にたくさん売れるんでしょうね。
個人的にはガラナとドクターペッパーが両方売っててマジ最強だと思いました。
セイコーマートしまちゅうの戦車パネルは黒森峰のⅢ号戦車J型です。
⑦加波山神社
セイコーマートを出てすぐですが、神社なのに鳥居が見当たらないのが気になって立ち寄ってみました。
どうしてこの方向を向いているのかも謎でしたが、その理由については私はその方面の知識が及ばないのでこちらのブログをご覧ください(⑮道祖神社についても詳しいです)。
⑧大洗海岸病院
さらに潮騒の湯方面へ進んでいくと右手の高台に大きな病院が見えてきます。
第7話「次はアンツィオです!」で冷泉麻子のおばあ(冷泉久子)が入院していた病院のモデルは松江赤十字病院だと言われていますが、なぜこの病院ではなかったのかが気になります。
やはりここは、自分の目で確かめてみないことには。
この高台は前原山といい、茨城交通の大洗循環バス海遊号の停留所があるほか、斜面が公園になっています。
しかし、大洗サンビーチ入口交差点付近の坂は急で自転車で上るにはちょっとキツそうなので、いったんセイコーマートの交差点まで戻ります。
交差点を曲がると諏訪神社の向かいに立派な石垣が。しかしこれは個人宅。
きつくて細い坂を上りきると大洗海岸病院の本館入口が見えてきました。歴史のある病院のようです。
医療法人渡辺会 大洗海岸病院 | 茨城大洗の地域医療と介護を支える病院
坂を下りつつ別アングルから。本館は古臭いけど新館はカッコいいと思うけどな…やはり土地柄でしょうか?
⑨潮騒の湯
ここまで来たら温泉に入っていかないわけにはいきません。
写真は空いてるときでないと同じアングルというのは難しそうですね。
撮影方向逆でした。ねこにゃーが回したガチャガチャは実際にはないんですね。
脱衣場で「ガルパンってどんなアニメなの? なんで戦車が出てくるの?」って会話が(いまだに)聞こえてくるくらいだから大洗でもそれが普通だってことですよね。
風呂は内湯も露天風呂もサウナ以外ひと通り入りましたが、高濃度炭酸泉がぬるくてよかったですね。塩泉はあんまり好きじゃないんですが、湯冷めしにくいのは確かですね。
潮騒の湯を出たあとは、
拙者の愛車です pic.twitter.com/f5efebdlWf
— ぼっちK@ゴリラになりたい (@klive2013kxxk) 2016年11月18日
ぼっちKさんの継続高校痛車をチラ見したり、田口理髪店(北見工芸)さんの看板をチラ見したり、
大勘荘をチラ見したりしながら、裏路地を抜けて大洗磯前神社方面へ。
⑩東光台陸橋
みほ「麻子さん、右にフェイント入れてから、左の道に入ってください」
麻子「ほーい」
なんだけど、今回は大洗磯前神社には行かずにさらに左折します。
さすがに自転車では坂を上りきれないので、途中から手押しです。
C-5Mスーパーギャラクシーから戦車を投下する場面ですね。
今回ここは、絶対に来ておきたかったんですよ。
なぜかというと、翌日のゲームレジェンド25で頒布した新作『旧校舎爆撃隊~空中戦車道2 颱風高校編~』がこの場面から始まる二次創作になっているんです。
本当は土曜日ですし大子町の旧上岡小学校にも行ってみたかったのですが(当初はゲームレジェンド終了後に大洗に来て翌日フェリーで帰る旅程だった)、引っ越しの最中にあちこち寄り道するのって実家を待たせているからなんだか後ろめたくって、宿泊費用もバカにならないのでやめにしました。
まあヘリコプターで爆撃してる後ろめたさもありますが!
⑪セイブ大洗店
磯浜さくら坂通り(県道2号)を北へ進むと、また見覚えのある風景が見えてきました。
見切れてますが看板は「セイブセンセン」ですね。
⑫大洗キャンプ場
ここは立て看板で「アリクイさんチームが腹筋トレーニングをした場所です」と説明書きがあったので、そのとおりに撮影しました。
幕末と明治の博物館では、受付で大洗女子学園の生徒手帳か、あんこうチームの特別住民票(の写し)を提示すると、団体割引が適用され通常入館料700円が500円になると書いてあったのですが、どっちも持ってくるの忘れた…
というか特別住民票ってそういう使い道があったのか!っていう。どちらにしてもライト層にはキツイような…と思ったらウェブサイトには単に「ガルパングッズなど」と書かれています。どっちが正しいんでしょう?
幕末と明治の博物館オリジナル「ガルパン&坂本龍馬のクリアファイル」が当たる抽選特典もついているそうなので、ぜひ観て行きたかったのですが、なんとレンタサイクル返却まであと1時間になってしまいました残念!
⑬多満留屋
COCO'Sやケーヨーデイツーなどを横目に、結構アップダウンのある磯浜さくら坂通りを抜けて西へ向かうと、スタート地点の②さかなや隠居看板前に戻ってきました。
まだ時間があるようなので、まっすぐ大洗駅には向かわず、ちょっと寄り道します。
多満留屋さん、道路の向かい側に店があった頃から気になっていたのですが、お伺いしたときはご主人が不在で、店内の撮影許可をいただき、名刺交換だけさせていただきました。
寄せ木戦車を作っていらっしゃる方がご高齢で、予約を受けきれないとのことで、現在Tシャツ等のグッズを含めて販売はイベント時のみで、通常は展示のみとなっているそうです。
隣のエコスは適当に撮ったつもりでしたが、シーンをつなぎ合わせてみると結構いい感じに撮れてますね。
⑭桜道公園
あゆみ「何釣ってるの?」
桂利奈「あんこう」
あゆみ「無理だと思うよ?」
桂利奈「じゃあ岩ガキ」
あゆみ「もっと無理だと思うよ?」
桂利奈「じゃあハゼ」
ウサギさんチームが火をおこしたり釣りしたりしてる場面の公園ですね。
大洗駅の裏手にあるので、前半の最後に立ち寄るならここでしょう。
①大洗駅
写真は16時くらいに撮影したのでだいぶ日が陰ってきてしまいました。
レンタサイクル返却後は、大洗駅インフォメーションを観て、売店で鹿島臨海鉄道グッズを買って、後半は徒歩で商店街へ向かいました。
駅前に11月7日に開通した『きらめきスターロード』ならぬ「きらめき通り(駅前海岸線)」は、津波発生時に沿岸部の住民や観光客が、高台にある大洗駅までの避難路として整備されたものです。
⑮道祖神社
「先頭車なにをやってますの? ダージリン様のお紅茶が冷めてしまいますわ!」
ローズヒップのヤン車クルセイダーの追撃をかわすべく、あんこうチームが入った細い路地の場面で、おか亭の前に一瞬見える自販機の向かいにあるのが道祖神社です。
神社の向かいにあるみつだんごの白土屋はちょうど店じまいをしているところでした。
⑯豊年屋機工部
お店の方と、前述の磯浜町と大貫町の雰囲気が違う話や、昨年のオーケストラコンサートの話、劇場版公開から今日までに、
こんなことや、
こんなことをしていたせいで、気持ちがそっちに行ってしまって大洗に来ることを躊躇っていた*2ことなどをお話させていただきました。
あんこう祭でゴッドハンドのガルパンツールを店頭で販売する予定になっているが、店の前まで歩行者天国になっているわけではないので心配だとも話していました。
⑰大進
おなかが空いたので大進さんに開店早々お邪魔して天丼カレーそばセットをいただきました。
ただ、このあとのことを考えると、飯食うタイミング早かった気がしますね…
⑱日野屋石油店
すっかり暗くなり開いている店が少なくなってきました。飯岡屋水産で買い物したかったのですが閉まってしまいました。
鹿島臨海鉄道のガルパン列車型懐中電灯、上野駅のロッカーに入れちゃったんですが持ってくればよかったですね、路地裏は暗くて見えないところも多いので。
日野屋石油店さん、ご主人が面白い方ですっかり長居してしまいました。
交流ノートも描きましたが、こんなにたくさんミッコの見本があるのに、どうして描けないんだ…orz
継続高校御用達軍手は、悩んだあげくグレーには黒のほうがいいので旧色を買いましたが、滑り止めの吸盤みたいなデザインが結構目立つので、新色(白)の方がいいかもしれませんね?
スマホ対応ですが、フリック入力がやりにくいです…慣れの問題でしょうか?
⑲丸五水産
かんそいも(干し芋)があったので立ち寄りました。ご主人と名刺交換させていただきました。
⑳割烹旅館 肴屋本店
立ち寄ったところ、あんこう祭の寄付金という形でダージリン様カレンダーが販売されていたので買ってきました。
これは9月17日のダージリン様誕生会で完売したものを、追加販売されているものだそうです。
㉑ジョイショップ タグチ
おでぃば山から見たタグチさん。毎回ご挨拶に伺わせていただいております。
初めて大洗の夜の街を歩いてみましたが、まだ開いてる店もあるにはあるといった感じで、閉店時間はマメにチェックしないといけないですね。
あと、閉店間際に常連さんがお店の方とご歓談されているところは、楽しそうだなーとは思いましたが、ちょっと割って入っていける雰囲気じゃないですよね。
今度こそ誰かと一緒に来たいものです。
㉒ココストア大洗大貫店
取り壊されて更地になっていました…あれ? ファミリーマートになる予定では…?
初めて大洗に来たとき最後に立ち寄ったのがココストアで、街なかかくれんぼ案内図、街なか戦車せいぞろい案内図、ガルパン聖地巡礼案内図の3枚をカラーコピーさせてもらった思い出の場所でした。
(現在PDFが大洗町商工会のリンク集からダウンロードできます)
大洗町の防災ハザードマップによると、東日本大震災の津波でココストアを含むこの画面一帯が浸水しているそうです。
ガルパンの優勝パレードが行われた大貫勘十堀通り(県道106号)は広くてわかりやすい道路ですが、避難の際には駅前に新しくできた「きらめき通り(駅前海岸線)」を使うようにしたいですね。
ちなみに、小沼酒店さんは閉店後もレオポンさんチームのスズキの等身大キャラクターパネルが展示されていて自販機で明るいので思わず写真を撮ってしまいました。
あんまりお酒は飲まないので、昼間はスルーしてました。*3
おまけ(ビジネスホテル)
これ華さんが食べられるトイレットペーパーじゃね!?
*1:国道51号「夏海I.C入口」交差点は、2016年4月1日から「大洗サンビーチ入口」に名称変更。
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/hitachi_00000262.html
*2:旅程を決めた後も特急券を予約するまで鎌倉のミニチュア専門店イクスタンに行こうかどうか迷っていました。
*3:ただし、この夜はビジネスホテルで焼酎のミニチュアボトル(100ml)を3本空けました。